リアン夫婦相談室

YTさん・30代・女性・結婚10年・子どもなし

結婚３年目から不妊治療を始め、現在に至ります。なかなか結果に結びつかない辛い治療に、私が落ち込むこともしばしば。夫は最初は協力的で、私のことも慰めてくれたりしていましたが、段々寝るときも背中を向けるようになりました。日常生活でも会話がなくなり、ますます不安です。夫はセックスを嫌がるようになり、不妊治療も休みがちになっています。子どもが欲しいという気持ちは今もあり、年齢的にもギリギリの今、不妊治療を再開すべきか、子どもをあきらめるか、焦りを感じています。 会話もセックスもない夫婦が幸せになれるのか、疑問にも思っています。

不妊治療は精神的にも金銭的にも負担が大きく辛いものです。夫の協力だけでなく、精神的な支えもないと 行き詰まることになります。

また「子作りの為だけの機械的なセックス」のように感じてしまい、セックスを嫌がるようになってしまう男性は意外と多いです。 YTさんのご主人もそう感じていたのかもしれませんし、妻の落ち込む姿に慰めようにもどうしたらよのかわからない・・という思いがあったかもしれません。まずその点をお話させて頂きました。

その上で、YTさんなぜ「幸せ」になれないと感じるのか、この部分を一緒に掘り下げていきました。子供の事ももちろん原因の一つですが、セックスを嫌がり、落ち込む自分に無関心な夫（とYTさんは感じていた）に対し、寂しさ、悲しさを抱えていました。夫に夫婦としての愛情がなくなったわけではない。 「子どもがほしい」という気持ちばかりが前面にでてしまい、自分のことで目一杯だったが、夫もどうしていいか解らず辛かったのだと思い返すことができたようです。カウンセリングの結果、 もう一度これからのことを本音で話しあってみる気持ちになられたご様子に安心しました。

不妊治療とセックスレスは密接な関係にあり、よく問題になるものです。 不妊治療中にセックスレスに、または不妊治療を終え無事出産した直後にセックスレスになっってしまう事がよくあるのです。機械的なセックスに対する男性側の本能的な嫌悪感に起因する問題だと思います。デリケートな問題なので、YTさんのようになかなか本音を言えないで悪化するケースも多く見受けられます。 夫ときちんと向き合い、自分の気持ちを整理することが大切。それによって、ご夫婦のこれからが見えてくるものです。