定職につかず、DVを繰り返す夫との離婚を決意したK.Kさん/30代女性の場合

30代・女性・結婚5年・子供2人(3歳・10ヶ月)

夫は結婚当初から仕事が続かず、相談もなくやめてしまうことを繰り返していました。
子供が生まれてからは、次の仕事が決まるまで日雇いで生活費を入れてくれてはいましたが、不安定な生活にストレスが講じてしまったのと、度重なる暴言、さらには暴力で子供たち共々おびえる毎日です。将来のことも当然不安で、このままで良いわけはないことはわかっています。
しかし、上の子ともには優しく接し、子供もなついているのですが・・・

解説

定職につかない、夫の暴力といったお悩みは 夫婦問題のなかでも決してめずらしいケースではありません。
K.Kさんの場合は、ご相談の中で一度ご実家にお子さんを連れて帰られたのですが、ご主人の強いご要望で再び一緒にくらすようになったのですが、数ヶ月経ったらまた同じ状況になってしまったこと。その出来事で、ご主人が信じられなくなってしまったこと。離婚したいけれど踏み切れない理由はお子さんがご主人になついており、またご主人の方も可愛がっておられるからであること、などをうかがいました。

片親にしては子供が可哀想、自分の我慢が足りないのでは?
という気持ちもあり、一生懸命耐えておられましたが、限界の状態でした。

カウンセリングのなかで、K.Kさんの不安な気持ちと向き合い、また離婚したときのメリット・デメリットを分析しました。この結婚生活を続けていくことで得られる幸せとはどんなものか?一方で、離婚後の生活のどんな点に不安を感じているのか?そんなお話し合いを繰り返すうち、ご自分の進む道を前向きに選択できるまでに至りました。

小さなお子さんを抱えての離婚の選択でしたが、経済的・精神的自立を目指し、奮闘されています。

このケースのポイント

キレやすい親をもってしまった子供は逆に従順でとてもよく言うことを聞く、いわゆる「いい子」である場合が往々にしてあります。それは、「いい子」でなければ可愛がってもらえなかったり、身の危険にさらされたりするので、本能的に演じざるを得ない為です。

こうしたケースの場合は、このことを踏まえ、冷静な状況判断が必要になります。母親であるK.Kさんが心と体を壊してまう前 に相談されたことで、気持ちをきっちり整理し、不安に向き合い、将来への大きな選択に踏み出すことができました。