夫の不倫が発覚、離婚しようかと思ったけれど・・・K.Sさん/30代女性の場合

女性 30代 K.S さん / 結婚6年 子供2人

漠然とご主人との夫婦関係に溝を感じながらも日々の生活に追われ、とくに行動をおこすわけでもなく過ごしていた私でしたが、ある日夫の不倫が発覚しました。夫も事実を認めたので、離婚を選択したほうが賢明と思いますが・・・

解説

日々揺れ動く感情のコントロールができず、ヒステリックに取り乱してしまうこともあり、お子さんも不安な状態にまきこんでしまっていたK.Sさん。離婚への選択をあえて引き止めることはせずに、実際の離婚した場合の生活について一緒にシュミレーションしてみました。実際的な離婚後の生活を具体的にイメージすることを繰り返すことで、徐々に冷静さをとりもどし、気持ちも少しずつ整理できてきて、最終的には修復しようという方向に決心されました。

そして、信頼を裏切られたことへの怒りできつくあたってしまう夫への対応を変える努力をしました。辛い日々でしたが、その過程で、今までの自分自身の反省すべき点に気づくことができたのも事実です。

不倫について話し合う行為は修復の大きな妨げになります。問い詰めたり、疑ったりの態度が事態を悪化させるだけであることを理解されたK.Sさん。揺らぐ気持ちをカウンセリング時にぶつけていただく事でご自身を立て直し、その都度、修復に有効な方法をお伝えし、それを実行されました。まだ幼いお子さん、K.Sさんご自身にとって、ご主人が大切な存在であることを再認識され、ご主人が安らげる家庭を目指し、自己改善に努力されています。

次第にKSさんの心の乱れも落ち着き、夫の不倫問題を乗り越え、あらたに家族の絆が強くなったように思うと話されるようになりました。

このケースのポイント

パートナーの不倫は、とても心の傷む出来事です。冷静さを失い、感情的にもなってしまい、とにかく一緒にいたくない、離婚したい・・・とそればかりで頭が一杯になってしまいます。
しかし、離婚後の生活はとても厳しいのが現実です。収入を得る手段のない主婦なら尚更でしょう。それを十分踏まえ、覚悟の上で離婚の選択もありだとは思います。
ただそこで大切なのは、厳しい生活が訪れるであろうことを十分理解しているか。現実的なシュミレーションができているか。

勢いまかせで離婚して、一時は気持ちがすっとするかもしれません。けれど落ち着いたその先には現実が待っていることを忘れないで下さい。

このケースで良かったのは、後戻りできない最終的な選択をする前にご相談いただき、しっかりと現実的なシュミレーションをしたことで気持ちが落ち着き、冷静な判断ができたことです。その上で今回の方は修復を選択されました。

パートナーの不倫によって夫婦関係がこじれてしまった場合には、修復しようと思う気持ちがゆらいでしまうこともあります。一度修復の道を選んだのなら、やってはいけないこと・しなくてはならないことがあるということを理解しつつ、進めていくことが必要です。

夫婦の絆修復に励むすべての方に、そういったNG行動・有効な手段をぜひお伝えしたい思います。