妻から「子どものため仮面夫婦でいたい。」と言われたNNさん/40代男性の場合

NNさん・40代・男性・結婚10年・子ども2人

新居購入など金銭問題が元で口論になってしまいました。お互い感情的にり、私はもともと短気な性格なので、妻を傷つけてしまったと思います。以来、夜の生活も拒否されています。先日妻から「もう貴方に愛情はないが、子どもがいるので離婚したくない。このまま仮面夫婦として生活したい。」と告げられ、ショックでした。自分は妻へ愛情があり、仮面夫婦なんて考えられません。 今までは自分に寄り添ってくれていたと思うが、今は頑な態度を崩さない妻。どう接していけばいいでしょうか。

解説

ご自分では短気と仰っていたNNさんですが、お話していると、責任感が強く、家族思いな方だなという印象を受けました。
お仕事にも一生懸命打ち込み、頑張ってこられました。 それを知るがゆえに奥様は自分の気持ちや意見をぶつけることなく抑え、NNさんはそういった奥様の気持ちにあえて踏み込むことなく生活されてきたのではと感じられました。 誰でも自分の意見を抑えつづけていると、どこかで爆発してしまいがち。特に女性はその傾向が強く、限界まで辛くても平気な顔を装ってしまいます。

NNさんは、以前のように愛情のある夫婦にもどりたいと強く望まれていましたので、カウンセリングでは、そういった女性の心情をまず理解していただきました。今の状況は辛いものですが、離婚したわけではないので、たとえ仮面夫婦でも一緒に生活できることで修復のチャンスはたくさんある、と前向きにとらえるようアドバイスさせていただきました。 NNさんも奥様の宣告で受けたショックは大きいご様子でしたが、妻に対する愛情を改めて感じたというプラスの気付きもあったようです。自分が家族のために尽くしてきた面にばかりとらわれていたNNさんでしたが、奥様を気遣うようになってきたので、修復の可能性は十分あると考えられます。

[label style=”default”]Point[/label]

おとなしかった妻が頑なな態度になり、あまりの豹変ぶりに不安になっても、別居・離婚問題にまで発展してしまう前に問題に光が当たったことを前向きにとらえましょう。ここから新しい夫婦の絆を作っていくチャンスでもあるのです。ご本人が変われば、妻の気持ちが変わることは十分あり得ます。 また、どんなに愛情があり、大切に思っていても、それが相手に伝わらなければ誤解や思い込みに繋がります。日常生活のなかでそんな不幸なケースを避けるには、やはり普段からの言葉掛けなのではないでしょうか。