実家に帰ってしまった妻を仕方なく迎えに行くと、 両親とともに「もう離婚だ!」と言われ・・ OSさん/30代男性の場合

OSさん・30代・男性・結婚5年・子どもなし

結婚当初から事あるごとに実家に帰っていた妻。母親と旅行したり、買い物はいつも一緒、 妻の希望で住まいも妻の実家のそばに借りました。最近はちょっとした言い合いでも怒って実家に帰ってしまい、迎えに行かないと帰ってこないように なってきました。しかたなく迎えに行くと、決まってご両親も怒っているので、謝ってその場をしのいでいました。だんだんストレスもたまってしまい、言い争いも増える中、妻の両親に対する批判を したのがきっかけで、妻と妻の両親から「離婚だ!」と言われてしまいました。 そろそろ子どもが欲しいと思っていた折りで、妻が両親と離れることができるならやり直したい気持ちもあるのですが・・

解説

ご相談では、OSさんの辛くやるせない気持ちが強く、敵対視されている奥様のご両親に不信感もいっぱいのご様子でした。理由もよくわからないまま責められ、その度に謝る。この繰り返しに、結婚生活を続けていくべきか?との迷いもあるようでした。 奥様は、ご両親の尺度で夫のOSさんを判断し、両親の考えに従い自分ではものごとを決められない、いわゆる実家依存の状態でした。奥様とご両親を離すことは困難が予想されました。カウンセリングでは、まずは奥様だけと向き合い、夫婦良好な関係を作ることをご提案させていただきました。奥様がきちんと一人で夫とむきあえるのか。その上で夫として、妻を幸せに導けるような将来がみえてくるのか。OSさんは精一杯努力され、夫婦の仲は改善され良好になりました。しかし、親離れ、子離れできない親子関係が変わることはなく、OSさんはご自分自身の幸せのため離婚の申し立てを決意されました。

このケースのポイント

妻の実家依存による夫婦問題は、両親を巻き込んでの話になるので問題が大きくなり、離婚問題に発展することがよくあります。親は自分が正しいと思い、我が子の幸せを願って干渉を続けます。特に母親は、孫ができるとなおさら、子育て全般にも入り込んでくることになります。 OSさんの奥様の場合も、

自分で対処できない事を両親に助けを求める→援助が得られることで嬉しい→親も頼られたことで嬉しくまた干渉する→実家への依存が強まるという負のスパイラル

から抜け出すのが難しい現状でした。そんな中でOSさんが、妻と妻の両親に敵対視されたまま結婚生活を営むことに幸せはあるのか?という思いがあったのは当然といえるでしょう。精一杯の努力の結果、親を交えず夫婦二人で向き合うことが不可能と判断し、ご自身の幸せのためと納得の上離婚の選択をされたケースでした。